雨の日にレインウェアを着ているのに、なぜか中のシャツまでびっしょり濡れてしまう。
「雨具なのに、どうして雨が入ってくるの?」
登山を始めたばかりの私は、ずっとそう思っていました。
運動経験がなく、身長150cmの私が、雨の日のトレーニング場所に選んだのは大阪の金剛山。
雨の中を何度も歩き、同じ失敗を4回ほど繰り返しました。
モンベルのお店に相談しても、原因は分からない。
ところが、ある日のテント泊で、思いがけないことに気づいたのです。
レインウェアの中のシャツが濡れていた大きな原因は、雨ではなく、自分の汗だったのです。
今回は、私がその原因に気づくまでの失敗と、その後に変えた服装や工夫についてお話しします。

雨の日の金剛山で、何度も同じ失敗をした
登山を始めた頃、私は雨の日にも金剛山を歩いていました。
雨の日の登山にも慣れておきたいと思ったからです。
当時の服装は、モンベルのジオラインのベースレイヤーに、モンベルの長袖シャツ。その上からレインウェアを着ていました。
私は夏でも長袖シャツを着ています。
ところが、雨の中を歩いていると、レインウェアの下のシャツがびっしょり濡れてしまうのです。
最初は、雨が入り込んでいるのだと思っていました。
「レインウェアなのに、どうして?」
そう思いながら、何度も同じ経験をしました。
モンベルの店員さんに相談しても原因が分からなかった
どうしても納得できず、モンベルのお店に相談に行きました。
「このレインウェア、なぜ雨が入ってくるんですか?」
店員さんからは、手首や首元から雨が入り込む可能性があるという説明を受けました。
そこで、次の雨の日の登山では、手首や首元をしっかり閉めて歩きました。
フードも顎のところまできっちり締めました。
これなら雨は入らないはず。
ところが、やっぱり中のシャツは濡れてしまいます。
今思えば、雨を防ごうとして、レインウェアの中に熱や湿気がこもりやすい状態を作っていたのかもしれません。
それでも当時は、原因がまったく分かりませんでした。
答えが分かったのは、テント泊で着替えたとき
原因が分かったのは、雨の日のトレーニング中ではありません。
テント泊で着替えたときでした。
テント泊では翌日も歩くため、濡れた衣類を乾かすことが大切です。
濡れた服を着たままでは、体が冷えて低体温症につながる危険もあります。
私はテントの中に紐を張り、脱いだ衣類をぶら下げて乾かそうとしました。
そのとき、不思議なことに気づきました。
下着もシャツも濡れている。
なのに、レインウェアの内側の生地はサラッとしているのです。
「あれ?」
不思議に思い、濡れたシャツをクンクンと嗅いでみました。
汗臭い……。
そこでようやく気づきました。
「これ、雨じゃなくて私の汗だったんだ!」
4回ほど雨の日の登山で悩み、モンベルのお店にまで相談していた私。
原因が自分の汗だと気づくまで、ずいぶん遠回りをしました。
ただし、レインウェアの内側が乾いていたからといって、すべての濡れが汗だと断定できるわけではありません。雨の浸入や結露などが原因になることもあります。
私の場合は、衣類の状態や汗のにおいから、汗が大きな原因だったと気づいたのです。
ベースレイヤーをアミアミに変更した

※ジオラインから変更した、私が現在使っているアミアミタイプのベースレイヤー。汗をかかなくなるわけではありませんが、濡れたシャツが肌に張り付く不快感がかなり改善されました。
原因が汗だと分かったことで、服装を見直しました。
まず変更したのは、肌に直接着るベースレイヤーです。
それまで使用していたモンベルのジオラインから、アミアミタイプのベースレイヤーに変更しました。
その上に着るモンベルの長袖シャツは、以前と同じです。
レインウェアも買い替えていません。
私自身が汗かきなので、汗をかかないようにするのではなく、汗をかいても肌が不快になりにくい服装を考えるようになりました。
実際、アミアミに変更してからは、濡れたシャツが肌に張り付くような不快感がかなり改善されました。
もちろん、汗をかかなくなるわけではありません。
シャツが濡れることもあります。
でも、以前のように「どうして濡れるの?」と悩むことはなくなりました。
フードの中につば付きキャップをかぶるようになった

※私が雨の日の登山で使っているモンベルのキャップ。レインウェアのフードの中にかぶり、空気の通り道を作るように工夫しています。メガネの曇りも以前より軽減されました。
もう一つ変更したのが、レインウェアのフードのかぶり方です。
以前の私は、雨が入らないように、フードをきっちりかぶって顎の紐まで締めていました。
ところが、それでは中に熱や湿気がこもりやすくなります。
そこで、フードの中につば付きキャップをかぶるようにしました。
私の場合は、キャップのつばによってフードとの間に空間ができ、以前より空気が通るように感じられました。
私はメガネをかけているので、雨の日はレンズの曇りにも悩まされていました。
この方法に変えてからは、メガネの曇りも軽減されました。
ただし、風雨が強いときにフードを緩めすぎると、雨が入り込んだり、体が冷えたりすることがあります。
天候や気温に応じて調整することが大切です。
汗かきの私が大切にしていること
私は、もともと汗をかきやすい体質です。
だからこそ、今は汗をかくことを前提に服装や装備を考えています。
水分も不足しないよう、行程や天候に合わせて準備しています。
ただし、水を多く飲めばよいということではありません。長時間歩くときには、発汗量に応じた水分や塩分の補給も必要です。
また、テント泊では、濡れた衣類を着たまま休まないように気をつけています。テント内で干すだけでは乾かない場合もあるため、乾いた着替えを確保することも大切です。
アミアミのベースレイヤーに変更してからは、私自身、汗による不快感がかなり減りました。
その装備で歩いた大雪山縦走では、自宅を出発してから関西空港に帰るまで、4日間お風呂に入ることができませんでした。
それでも、以前のような汗の不快感はあまり感じませんでした。
もっとも、自分で気にならなかっただけで、周囲の方には汗のにおいが気になったかもしれませんが……。
失敗して分かった、私なりのレインウェアの使い方
登山を始めたばかりの頃は、YouTubeで装備の使い方を何度も調べていました。
でも、実際に山を歩くと、動画で見たとおりにはいかないことがたくさんあります。
私は身長150cmで、運動経験もないところから登山を始めました。
しかも汗かきで、メガネもかけています。
ほかの人にとって快適な装備が、必ずしも自分に合うとは限りません。
雨の日の金剛山で4回ほど同じ失敗を繰り返したことも、今では大切な経験です。
レインウェアが悪いと思い込んでいた私ですが、実際には自分の汗が大きな原因でした。
そして、ベースレイヤーとフードの使い方を見直すことで、以前より快適に歩けるようになりました。
登山装備は、おすすめされたものをそのまま使うだけではなく、実際に歩きながら自分に合う方法を見つけることも大切なのだと思います。
まとめ|レインウェアの中が濡れたら、汗も疑ってみる
雨の日の登山でレインウェアの中が濡れると、つい雨が入り込んでいると思ってしまいます。
でも、原因は雨だけとは限りません。
汗や蒸れ、結露などによって、衣類が濡れることもあります。
私が経験から学んだのは、次のことです。
- レインウェアの中が濡れても、雨の浸入とは限らない
- 自分の汗の量に合ったベースレイヤーを考える
- フードを締めすぎず、天候に合わせて換気を調整する
- 濡れた衣類による体の冷えに注意する
- ほかの人の装備を参考にしながら、自分に合う方法を探す
私の場合は、アミアミのベースレイヤーと、つば付きキャップを使ったフードの工夫が役立ちました。
これがすべての人に合うとは限りません。
でも、同じようにレインウェアの中が濡れて悩んでいる方に、私の失敗が少しでも参考になればうれしいです。
関連記事|運動経験ゼロから始めた私の登山
私は60歳から登山を始めました。
最初は装備の使い方も分からず、失敗の繰り返しでした。
それでも、少しずつ自分に合う装備や歩き方を見つけてきました。
登山を始めたきっかけや、歩くのが遅い私が大切にしていることについても、別の記事で書いています。
▶ 60代からソロ登山を始めた理由

▶ 歩くのが遅くても登山が好き



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