冬になれば「熊は冬眠するから安心」と思っていた時代は終わりました。
ここ数年、
冬眠しない熊・冬眠から覚めて動き回る熊 が増えています。
実際に、長野県野沢温泉村では
除雪作業員が熊に襲われる事故 が起き、
北陸〜東北では“真冬の熊出没”の通報が相次いでいます。
私は60代の女性ソロ登山者として、
「冬だから大丈夫」ではなく
“冬こそ痕跡を見抜く力が必要” と強く感じています。
この記事では、
- 冬の山で見つけやすい“熊の足跡”
- 土の掘り返し、倒木、爪痕の特徴
- 巣穴(冬眠穴)に近づかない判断
- 60代の私でも実践している危険回避法
あなたの冬山登山が、
どうか安全なものになりますように。
冬の熊は“行動範囲が読みにくい”と知っておく
冬眠しない・冬眠が浅い熊が増えている
・里山の柿やドングリが不足
・暖冬で冬眠が深まりにくい
・餌を求めて昼間も歩く
・雪が少ないと移動範囲が広くなる
➡ 冬の登山でも熊の行動が“予測しづらい” 状態。

冬の山で“熊の足跡”を見抜く

足跡の基本形
・前足は丸く、後ろ足は縦長の楕円
・人間の裸足に似た形
・サイズは 10〜18cm
雪の上は足跡が残りやすく、
冬はむしろ痕跡が見つけやすい季節。
足跡の向きで“熊の動き”が読める
・同じ方向へ続いていれば移動中
・ジグザグなら餌探し行動
・足跡が深ければ“走っていた”可能性も
➡ 足跡が新しいと感じたら、必ず引き返す。
掘り返し・倒木・爪痕を見抜く


地面の“掘り返し”
冬でも土が見えている場所がある場合👇
・アリの幼虫
・ミミズ
・根・球根
などを掘り返して食べる。
土が湿っていて新しいなら
“つい最近まで熊がいたサイン”。
倒木・丸太の裏
・熊は丸太や倒木をひっくり返して虫を探す
・裏側だけ土が露出している場合は要注意

冬眠穴(巣穴)に近づかない判断基準
巣穴の特徴
・斜面のくぼみ
・岩穴
・倒木の根元
・雪で半分だけ埋まっている穴
周囲の痕跡
出入りの踏み跡がある
• 巣穴付近の雪が溶けている(体温の蒸気による)
• 穴の周囲に動物の毛が付着している
➡ 巣穴に遭遇したら、絶対に覗かない・近づかない。
冬眠中でも攻撃される事故が実際に起きています。
冬季の熊被害ニュースは「登山者にも関係がある
長野県野沢温泉村で起きた
除雪作業員襲撃事件 は、
“人の生活圏” でも冬熊が活動している証拠。
これを登山に置き換えると👇
- 山小屋周辺
- 林道
- 登山口
- 低山の登山道
- 廃小屋跡・作業道

こうした場所は 熊が移動ルートとして利用しやすい。
つまり、
登山と無関係どころか、深くつながっている問題 です。
私が実践している「冬の熊回避5カ条」
1. 痕跡を見つけた時点で引き返す
熊の存在を示す足跡や掘り返し、巣穴のような痕跡を見つけたら、即座にルート変更または下山を決断します。判断の速さが命を守ります。
2. 熊鈴は冬でも必ず携行する
冬も活動する熊が増えており、静かな雪山では“音”による存在のアピールが非常に重要です。
3. 見通しの悪い沢筋には入らない
巣穴が隠れやすく、痕跡も見落としやすいため、特に単独行では避けるべき場所です。
4. 夕方以降の行動は避ける
冬でも熊の活動が活発になる時間帯があり、視界も悪化するためリスクが跳ね上がります。
5. 最新の出没情報を必ず確認する
林野庁や県のホームページ、自治体の情報を事前に調べて、警戒エリアに近づかない判断を徹底します。
【まとめ】
冬でも熊が活動している現実は、もはや例外ではありません。足跡・掘り返し・巣穴といった痕跡を見抜く力が、登山者の命を守ります。
野沢温泉の事故は、山だけでなく人里にも熊が現れる“冬の危険”を象徴する出来事でした。
60代の私でも、正しい知識と判断でリスクを最小限に抑えることは可能です。
冬山は「寒さ+熊」という複合的なリスクと向き合う場です。
あなた自身の行動と備えが、安全な登山を作ります。
あなたの冬の登山が、どうか安全で平穏なものになりますように。
👉 冬眠しない熊が増えている|60代ソロ登山女子が知っておくべき冬の危険と対策
👉 女性ソロ登山の危険回避7選|私が本当に怖かった瞬間





コメント